三宅島

三宅島にクラッククライミングに行ってきました。

期間:5月16日~18日
メンバー:山崎、宇都宮
2人とも今回で二度目の三宅島。3年振りに来てみたらエリアもルートもさらに充実していました。

初日は比較的新しいエリアの富賀濱へ。前回行ったPO壁に比べると高さ・ワイルドさに欠けるものの岩が硬いので安心。5.8から11aまでを5本程登る。翌日は黒潮壁。ここには個人的に今回トライしたかった山野井さん初登の島内最難のルーフクラック「宝島」がある。朝のうちは水が滴っていて厳しそうだったが、試しにトライしてみるとハンドクラックがメインなので多少濡れててもなんとかなりそう。日暮れ間近に本気でトライし、どうにかRP。見た目、内容ともに素晴らしいルートだった。山崎さんも隣にあるドッ被りの5.10c「見かけ倒し」を2撃し、自己ベスト更新。この日はお互い成果が出て、極上の海鮮丼とうまいビールで乾杯! 翌日は最終日。この地のクライミングマスター・Cafe691の沖山さんに新エリアを教えていただき、行ってみる。高さは15mほどだが、素晴らしく硬い岩質である。干潮のときが狙い目かも。5.10前半の未登クラックを2本登り、お目当てのルーフクラックに挑むも歯が立たず。5.12前半は確実にあると思う。次回の嬉しい宿題ができたところで帰途につく。

前回来た時からずいぶん経ってしまったが、やはりいいところです。クラックしかないところも人が少ないところも、ここでしか味わえない醍醐味です。
まだまだ伸び代たっぷりな三宅島。次に行くのが楽しみです。
(宇都宮 記)

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GW槍ヶ岳北鎌尾根

GW後半、槍ヶ岳北鎌尾根に行ってきました。

期間:5/3~5/5(前夜発)
メンバー:山野井、塚田、古畑、山崎

5/2 沢渡駐車場にて仮眠

5/3 4:40沢渡発 — 5:10頃上高地—7:44横尾—9:34槍沢ロッジ—14:00北鎌沢右俣(テント場)
沢渡からはバスに乗る予定でしたが、単独の登山者に声をかけられ、5人で割ればバスより安いとタクシーに同乗することに。
上高地から横尾までスニーカー&サンダルで行き、狐にとられないようにビニール袋に入れ、秘密の場所にデポして、登山靴に履き替える。
大曲の手前で、水俣乗越らしきものを目指し、ひざ下くらいまでのラッセル。無事乗っ越せたけれど、地形がなんとなく違うということで、どうやら水俣乗越の右のコルを通ってきたようです。そのまま降りていくと左から水俣乗越からのルートと合流しました。
今日はがんばって北鎌のコルまで行こうかなんていう話もしていたけれど、北鎌沢右俣に近づくころから雨が本降りになり、今日は早めに休んで明日早めに出発しようということになりました。

5/4 2:00起床—3:20出発—15:20槍ヶ岳山頂—16:00槍ヶ岳山荘—18:00下山開始—19:00ババ平(テント場)

~以下塚田・古畑組記録~
(5/3テンバより5/4北鎌尾根から槍ヶ岳まで塚田・古畑組  記 古畑)
5/3 想定より早くに北鎌沢へ到着するも雨のため早めにテントへ。無駄に時間があり塚田・古畑で北鎌尾根という名に圧倒され、マイナス思考満載の会話をしていたため少し憂鬱・・・早く寝る。
5/4 朝3時北鎌沢より(山野井・山崎)(塚田・古畑)で北鎌尾根へ向けて出発。睡眠十分で体調は良い。
急な北鎌沢右俣を詰めあげる頃に周囲が明るくなってきて憂鬱な気持ちもなくなっていた。その気持ちは見たところ塚田も同じようだ。途中クライムダウンでもたついているところを山野井組に先をこされる。このあたりのルートの取りに違いを感じながら後を追う。その後懸垂でロープがスタックしたりと、ますます遅れる。後で聞いたところ山野井組は事前にスタックを予測しロープを流したという。
独標付近よりコンテで移動していたが、ロープを短くすることには抵抗がありずるずると50mのロープを引きずって歩くことによって更に速度は落ち、他パーティーにも抜かれ時間が気になり始めた頃ロープを解く。
速度が上がり大槍の基部で前にいたパーティーに追いつき、大槍上部にいる山野井組も見える。
大槍の登攀で順番待ちとなり時間はかかったが最後の登りを楽しむ。最終ピッチを譲ってもらい古畑が山頂に立ち続いて塚田が上がり二人で喜び下山。長時間槍ヶ岳山荘で待たせたしまい申し訳ないと思いながら山野井、山崎組と合流、時刻は5時半。
何より速度が遅く、色々学べて、そして体力のなさを痛感した登山だったが、感想は 『最高だった』

~以下山野井・山崎組記録~
北鎌沢右俣は早朝で良く締まっていて、途中まではゼイゼイしながらもサクサク登れました。上部傾斜が急になってくるとアイゼンの爪先とダブルアックスでピックの先端をしっかり刺していくためパワーを使い、全行程の中で一番きつかったです。近くで見守りつつ登ってくださっている山野井さんをみると、軽やかにリズムよく、力の入っていないような動き方で、見て真似しようとしても当然できず、私はすぐにゼイゼイ、フルパワーの詰めになってしまいました。
このとき塚田・古畑組は遥か上に見えて、北鎌のコルに早々に到着している模様。私が着いたころには準備完了、元気よく出発していきました。
独標の左の凹部を登るときからロープを出していただき、この日一番寒くガタガタ震えながらビレイして、ゼーハーしながらフォロー。
その後はコンテで、ロープはもともと40mくらいの短いものを使っていたので、たぶん15~20mくらい出し、一杯になったらついていきました。
確保はせず、危険な箇所は、登った岩の向こう側で山野井さんが待ち、ロープを直接手でひき上げてくださる形でした。
圧倒的な実力差があるからこその方式なのでしょうが、体力や技術では私が一番劣って足を引っ張っているはずなのに、やはり登攀スピードがものすごく速く、登る行為そのもののスピードよりも、ロープの使い方、ルート取りの仕方、また古畑さんも書かれていますが、懸垂下降時など、ロープへの細かい配慮などによって、全体のスピードが大きく異なるのだなと実感しました。
それでも長い北鎌尾根、時間がかかっていて、天候も崩れそうな雲をしているとのことで、スピードアップのため簡単な雪稜のピッチだけ、コンテでたるむロープの扱いが下手な私に代わって山野井さんが後に続く形に。ザックも同時に交換していただきました。私は荷が軽くなり、ただ手足を前に出せばよい状態になってからはペースがあがったようで、14時頃大槍の取り付き手前に到着。
取り付きには、天上沢から詰めあがってきて、全行程ラッセルトレースをつけてきたパーティーがいたので、少し遠くから彼らがあがっていくのを見ながら休憩。
大槍は3ピッチ。2ピッチ目では、下の取り付き手前に塚田・古畑組の姿を確認。後半すごいスピードで追い上げてきたようです。山野井さんは2ピッチ目、先行パーティと異なる右のルートを登るなど、自由にライン取りして頂上へ。私も後から続き山頂へ。 頂上では言葉にはできない嬉しさと感動で胸がいっぱいになりました。
槍ヶ岳山荘へのクライムダウンも結構怖く、渋滞する中慎重に下り、槍ヶ岳山荘に到着。山野井さんは塚田古畑組のためにお茶をわかして待機。無事合流して下山し、ババ平手前の雪原でテント泊でした。

5/5 6:00起床—10:40上高地着
朝から雨。山の上では暴風雪のようでした。

北鎌沢テント場
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北鎌沢右俣
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独標手前

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北鎌より槍ヶ岳
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槍ヶ岳山頂
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(山崎記)